「学校歯科健康診断で『歯垢』『歯肉』にチェック!小学生の歯ぐきから血が出る原因と治し方【鹿児島市の学校歯科医が解説】」
2026.07.05
学校歯科健康診断で「歯垢」「歯肉」にチェックがついたらどうすればいい?
結論からお伝えすると、学校歯科健康診断で「歯垢(しこう)」や「歯肉(しにく)」の状態にチェックがついた場合、すぐに大きな病気というわけではありません。
しかし、そのまま放置すると将来的にむし歯や歯周病につながる可能性があります。
特に子どもの歯肉炎は痛みが少ないため、自分では気づきにくいのが特徴です。
この記事では、
- 学校歯科健康診断で「歯垢」「歯肉」にチェックが入る意味
- 歯垢と歯肉炎の関係
- 家庭でできる改善方法
- 歯科医院を受診するタイミング
- 将来の歯周病予防につながるポイント
について分かりやすく解説します。
学校歯科健康診断で診ている「歯垢」「歯肉」とは?
歯垢(プラーク)とは?
歯垢とは、歯の表面に付着する細菌のかたまりです。
食べかすではありません。
1mgの歯垢の中には約1億個以上の細菌が存在するといわれています。
歯垢が残ると、
- むし歯
- 歯肉炎
- 口臭
の原因になります。
歯肉とは?
歯肉とは、一般的に「歯ぐき」のことです。
健康な歯ぐきは、
- 薄いピンク色
- 引き締まっている
- 出血しない
という特徴があります。
一方で炎症が起きると、
- 歯肉が赤く腫れる
- 歯みがきをすると歯肉から出血する
- 歯肉がブヨブヨする
状態になります。
これが歯肉炎です。
なぜ学校歯科健康診断で歯垢や歯肉を調べるの?
学校歯科健康診断は、むし歯を見つけることが目的ではありません。
実は、
- むし歯予防
- 歯周病予防
- 正しい歯みがき習慣の確認
- 生涯にわたる口腔の健康づくり
を目的としています。
近年は子どもの歯肉炎が増加傾向にあり、学校歯科健康診断でも重要なチェック項目になっています。
「歯垢」にチェックがついた場合に考えられること
歯みがきが十分にできていない
最も多い原因です。
特に磨き残しが多い場所は、
- 奥歯のかみ合わせの部分
- 歯と歯の間
- 歯と歯ぐきの境目
- 生えたばかりの永久歯
です。
歯並びの影響
歯並びがデコボコしていると、
- 歯ブラシが届きにくい
- プラークがたまりやすい
という問題があります。
学校歯科医として学校歯科健康診断をしていると、歯並びが原因で歯垢が残りやすいお子さんも少なくありません。
「歯肉」にチェックがついた場合に考えられること
子どもの歯肉炎
子どもに最も多い歯周病の初期段階です。
特徴は、
- 痛みがほとんどない
- 歯ぐきから出血しやすい
- 自覚症状が少ない
ことです。
そのため保護者の方も気づかないケースが多くあります。
思春期性歯肉炎
小学校高学年から中学生に多く見られます。
ホルモンの変化によって歯ぐきが腫れやすくなります。
そのため、
- 歯みがき不足
- 部活動で生活リズムが乱れる
- 間食が増える
などが重なると歯肉炎が進行しやすくなります。
歯垢と歯肉炎を放置するとどうなる?
| 状態 | 初期 | 進行後 |
|---|---|---|
| 歯垢 | 磨き残し | むし歯発生 |
| 歯肉炎 | 歯ぐきの腫れ | 歯周炎 |
| 出血 | 歯みがき時のみ | 自然出血 |
| 口臭 | 軽度 | 強くなる |
| 将来への影響 | 少ない | 歯を失うリスク増加 |
今日から家庭でできる改善方法
① 保護者による仕上げ磨き
小学校低学年までは仕上げ磨きをすることが理想です。
高学年になっても、
- 週1回
- 月数回
でも構いません。
保護者がチェックするだけで磨き残しは大きく減ります。
② 歯間ケアを取り入れる
歯ブラシだけでは約60%程度しか汚れが取れないとされています。
おすすめは、
- デンタルフロス(糸ようじでもOK)
です。
③ フッ化物を活用する
フッ素には
- 歯を強くする
- 初期むし歯を修復する
- むし歯菌の働きを抑える
効果があります。
鹿児島市では1歳児・2歳児・2歳6ヵ月児・就学前児・小学一年生を対象に無料フッ素塗布事業も実施されています。
また歯科医院での定期的なフッ素塗布もおすすめです。
④ 定期検診を受ける
学校歯科健康診断はスクリーニング検査です。
確定診断ではありません。
そのため、
- 本当に歯肉炎なのか
- 歯石がついていないか
- むし歯はないか
を確認するためにも歯科医院でのチェックをおすすめします。
学校歯科医として感じること
学校歯科健康診断をしていると、
「むし歯はないけれど歯ぐきが赤い」
お子さんをよく見かけます。
保護者の方は、
「むし歯がなければ大丈夫」
と思われがちですが、実は歯周病予防のスタートは子どもの頃から始まっています。
子どものうちに正しい歯みがき習慣を身につけたお子さんは、大人になってからも歯を失うリスクを減らせます。
学校歯科健康診断の結果は、お口からの大切なメッセージなのです。
鹿児島市・谷山で学校歯科健診の結果が気になる方へ
学校歯科健康診断で
- 歯垢
- 歯肉炎
- むし歯
- 歯列・咬合
などにチェックが入った場合は、一度歯科医院で詳しく確認することをおすすめします。
谷山ファミリー歯科クリニックでは、
- お子さまの歯みがき指導
- 歯肉炎チェック
- フッ素塗布
- むし歯予防
- 歯並び相談
を行っています。
「治療のお知らせ」をもらったけれど、どうしたらいいか分からない」
という方もお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 学校歯科健康診断で歯垢にチェックがありました。むし歯ですか?
A. 必ずしもむし歯ではありません。歯垢が残っている状態を示しており、将来むし歯になるリスクが高いというサインです。
Q2. 歯肉炎は自然に治りますか?
A. 正しい歯みがきで改善することが多いですが、磨き方が変わらなければ改善しません。
Q3. 痛みがないのに受診した方がいいですか?
A. はい。子どもの歯肉炎は痛みがほとんどありません。症状が軽いうちに改善することが大切です。
Q4. フロスは何歳から使えますか?
A. 歯と歯が接している場合は乳歯の時期から使用できます。
Q5. 学校歯科健康診断で異常なしなら受診は不要ですか?
A. 学校歯科健康診断は短時間で行うスクリーニング検査です。異常なしでも定期検診を受けることで、より早期発見・予防につながります。
【学校歯科医として感じる】歯肉炎の子どもたちが増えていると感じる理由
私は鹿児島市で歯科医院を開業しながら、学校歯科医として毎年多くの児童・生徒の学校歯科健康診断に携わっています。
近年の学校歯科健康診断で特に気になるのが、「むし歯は少ないのに歯肉炎の子どもが増えている」ということです。
実際に健診では、
- むし歯は0本
- 歯並びも大きな問題はない
- しかし歯ぐきが赤く腫れている
- 歯垢が歯と歯ぐきの境目に残っている
というお子さんをよく見かけます。
以前は「子どもの歯の問題=むし歯」でしたが、現在は「子どもの歯の問題=歯肉炎や口腔衛生管理」に変化してきているように感じます。
学校歯科健康診断は、むし歯を見つけるだけではなく、将来の歯周病予防につながる大切な機会でもあります。
鹿児島市で子どもの歯肉炎が心配な保護者の方へ
「学校歯科健康診断で歯肉炎にチェックがついた」
「歯みがきをしているのに歯ぐきが赤い」
「歯磨きをすると血が出る」
このような場合は、一度歯科医院で確認することをおすすめします。
実際には、
- 歯肉炎
- 磨き残し
- 歯石の付着
- 生え変わりによる一時的な炎症
- 歯並びによる清掃不良
など様々な原因が考えられます。
歯みがき指導を受けるメリット
歯肉炎の改善で最も重要なのは、薬ではなく「歯みがきの質」を高めることです。
歯科医院では、
| 家庭での歯みがき | 歯科医院での歯みがき指導 |
|---|---|
| 自己流になりやすい | 個々の磨き癖が分かる |
| 磨けていると思いやすい | 染め出しで確認できる |
| 改善点が分からない | 具体的な方法を学べる |
| 継続が難しい | 定期的に評価できる |
特に小学生高学年から中学生は、自分で歯みがきをするようになる一方で、保護者の目が届きにくくなる時期です。
そのため、定期的な歯みがき指導が歯肉炎予防に大きな効果を発揮します。
学校歯科健康診断で 歯肉炎にチェックがついて気になる方へ伝えたいこと
学校歯科健康診断で「歯垢」や「歯肉」にチェックが入ったことは、お子さんのお口からのメッセージです。
痛みがないから大丈夫ではなく、
「今なら改善できる」
というサインと考えてください。
私は学校歯科医として毎年数百人の子どもたちのお口を拝見していますが、歯肉炎は早く気づけばほとんどの場合改善できます。
反対に、
「痛くないから様子を見よう」
と放置すると、中学生・高校生になっても歯肉炎が続くケースがあります。
子どもの頃に身につけた歯みがき習慣は、大人になってからの歯周病予防にもつながります。
学校歯科健診の結果を、お子さんの未来の健康への第一歩にしていただければ幸いです。
鹿児島市・谷山ファミリー歯科クリニックからのメッセージ
当院では、
- 学校歯科健康診断後の相談
- 子どもの歯肉炎チェック
- 歯みがき指導
- フッ素塗布
- むし歯予防
- 歯並び相談
を行っています。
学校歯科健康診断の結果をお持ちいただければ、お子さまのお口の状態を分かりやすくご説明いたします。
「歯肉炎と言われたけど大丈夫?」
「歯垢が多いと言われたけど何をすればいい?」
そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 小学生ですが、歯みがきをすると歯ぐきから血が出ます。大丈夫でしょうか?
A. 歯みがきのたびに歯ぐきから血が出る場合、歯肉炎の可能性があります。
歯肉炎とは歯垢(プラーク)によって歯ぐきに炎症が起きている状態です。
「血が出るから磨かない方がよい」と思われる方もいますが、実際はその逆です。
正しい歯みがきを継続することで、多くの場合は改善します。
ただし、
- 出血が続く
- 歯ぐきが腫れている
- 口臭が気になる
場合は歯科医院を受診しましょう。
Q2. 思春期性歯肉炎とは何ですか?
A. 思春期性歯肉炎とは、小学校高学年から中学生頃に多くみられる歯肉炎です。
思春期にはホルモンバランスが変化するため、歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。
特に、
- 中学生
- 部活動が忙しい
- 夜更かしが多い
- 間食が増えた
お子さんに多くみられます。
歯垢の量が少なくても歯ぐきが腫れることがあるため、学校歯科健康診断で指摘されることも少なくありません。
Q3. 学校歯科健診で「GO」と書かれていました。どういう意味ですか?
A. GOは「Gingivitis Observation(歯肉炎要観察者)」の略です。
現在は重度の歯周病ではありませんが、
- 歯ぐきに炎症がある
- 歯みがき指導が必要
- 経過観察が望ましい
状態を示しています。
多くの場合は適切な歯みがきで改善が期待できますが、一度歯科医院で確認することをおすすめします。
Q4. 学校歯科健診で歯垢にチェックがありました。受診しないといけませんか?
A. 必ずしも緊急受診が必要なわけではありません。
しかし、
- 歯みがきが正しくできているか
- 歯石が付いていないか
- 歯肉炎が進行していないか
を確認する意味で、一度歯科医院を受診することをおすすめします。
学校歯科健診はスクリーニング検査であり、精密検査ではありません。
Q5. 子どもの歯肉炎は治りますか?
A. はい、多くの場合は治ります。
子どもの歯肉炎の主な原因は歯垢です。
そのため、
- 正しい歯みがき
- フロスの使用
- 定期的な歯科受診
によって改善するケースがほとんどです。
学校歯科医として学校歯科健康診断を行っていると、歯みがき指導だけで数か月後には見違えるほど歯ぐきが健康になるお子さんも多くいます。
Q6. 鹿児島市のフッ素塗布事業は歯肉炎にも効果がありますか?
A. フッ素塗布は主にむし歯予防を目的としています。
歯肉炎そのものを治す効果はありません。
しかし、
- むし歯予防
- 歯質強化
- 初期むし歯の進行抑制
に効果が期待できます。
鹿児島市では乳幼児を対象とした無料フッ素塗布事業が実施されています。
また、歯科医院での定期的なフッ素塗布も、お子さんのお口の健康維持に役立ちます。
Q7. 子どもの歯みがき指導を受けるメリットはありますか?
A. あります。
歯科医院では、
- 染め出しによる磨き残しチェック
- 年齢に応じたブラッシング指導
- フロス指導
- 歯並びに合わせた清掃方法の説明
を受けることができます。
特に学校歯科健診で歯垢や歯肉炎を指摘されたお子さんは、一度専門的な歯みがき指導を受けることをおすすめします。
Q8. 歯肉炎を予防するために家庭でできることは何ですか?
A. 最も大切なのは毎日の歯垢除去です。
具体的には、
- 時間をかけた丁寧な歯みがき
- デンタルフロス(糸ようじ)の使用
- 定期的な仕上げ磨き
- 歯科医院での定期検診
が効果的です。
特に小学生のうちは、「自分で磨く」と「保護者が確認する」の両方が大切です。
学校歯科健康診断で「歯垢」「歯肉」にチェックがついたら
- 歯垢は細菌のかたまりで、むし歯や歯肉炎の原因になる
- 歯肉炎は歯周病の初期段階である
- 子どもの歯肉炎は痛みが少なく気づきにくい
- 思春期にはホルモンの影響で歯肉炎が起こりやすい
- 正しい歯みがきと歯科医院での指導で改善できることが多い
- 学校歯科健診の結果は、お口の健康を見直す大切な機会である



















