むし歯ゼロで赤ちゃんを迎えよう~2

2018.09.25

谷山ファミリー歯科クリニックの永田です。
前回の続きで、妊婦さんに関する耳寄り(?)な情報です。

妊娠中の方に気を付けていただきたいこととして、口腔ケアが挙げられます。

今はむし歯や歯周病はないから大丈夫……と思いがちですが、
妊娠中は女性ホルモンの影響で、普段よりむし歯や歯周病になりやすくなります。
これまでむし歯がなかった方が妊娠中にむし歯になってしまった、といった例も多く挙げられています。気になることが何かあれば、かかりつけの歯科医院で相談されることをおすすめします。

もしトラブルが見つかったとき、妊娠中に治療ができるのかは気になるかもしれません。
歯科医院ではレントゲンやさまざまな機械を使うので、妊娠中は歯の治療ができないと思われがちです。

しかし、基本的には妊娠中であっても歯の治療は可能です。

歯のレントゲンで浴びる放射線量は、私たちが日常浴びている年間の放射線量の250分の1程度です。
もちろん赤ちゃんにも影響がないと言われています。

また、歯の治療で使う麻酔はごくわずかなので、こちらも特に問題ありません。

飲み薬はやや制限されますが、妊娠中でも使用できる痛み止めもありますので、歯科医師に妊娠中であることを
伝えておけば問題ありません。

歯科医師または歯科スタッフに妊娠中である旨をしっかり伝えて、相談しながら治療を進めるようにしてください。

赤ちゃんが産まれると歯の治療をするのはなかなか難しいので、なるべく妊娠中に治していくことをおすすめします。

なお、歯周病などの口腔トラブルを放っておくと、早産になりやすいといった研究結果も出ています。

ご自分だけではなく赤ちゃんに影響が及ぶ前に治療してしまうのがおすすめです。

なお、歯の治療をするときは、安定期に入る前の妊娠初期や、長時間の仰向けの姿勢が難しくなる妊娠後期は避けたほうがよいです。

16週~27週目までの妊娠中期に行うのがよいとされているので、この時期に治療できるように準備しておきましょう。

また、意外と思われるかもしれませんが、赤ちゃんの歯の基礎は永久歯も含めて妊娠中に作られます。

妊娠7週目ぐらいから作り始められ、妊娠4か月から成熟していきます。

また、永久歯も妊娠4か月ごろから作り始められます。

つまり、お母さんのお腹の中にいる間に歯の元が作られているのです。

妊娠中はバランスよく食事しましょう、とよく言われますが、赤ちゃんが健康な歯を作れるように、
カルシウムやビタミンなどの栄養を十分に摂るようにしましょう。

 

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